この話、最高だ…。荒んだこの世界の癒し、『隣のクーデレラ』シリーズ完結!
時は矢のように過ぎ、フィナーレへ…。
みなさんこんにちは。今回は『隣のクーデレラを甘やかしたら、ウチの合鍵を渡すことになった4』です!
前々からツイッターとかブログで推して来たこちらの作品。4巻にして完結を迎えました!個人的にはもっと続いて欲しかった気も(かなり)しますが…。
さて、3巻でとうとう付き合い始めたユイと夏臣(なおみ)。
4巻では、幸せオーラ全開の2人の物語が後日談的に描かれます。ポイントとなるような話がピックアップされる形で一気に時は過ぎ、2人は大学生へ…!
不思議と圧倒的なリアリティーを持つ『隣のクーデレラ』シリーズ、最終巻!
今年のこのラノではこの作品を2位に投票しました!
季節のイベントや誕生日。短編集のような展開!
元々1つの章で1つのエピソードを描く雰囲気の強かった隣のクーデレラシリーズですが、4巻ではまさにその印象通りの展開となります。
母襲来、カップルのためのイベント() であるクリスマス、普通のラブコメとは少し違う誕生日、新年早々いちゃつくお正月。
日常の中のイベントを切り取ったような尊さ120%のエピソードが盛りだくさんです!
夏臣の母親が襲来!夏臣とユイの運命は遥か昔から決まっていた——
まずはこれですね。母が襲来し、その機会にユイのことを打ち明けるという話に。やって来た母親は……。
ユイが絡まない限りは基本的に冷静な主人公、夏臣。「そんな子供にして、なぜこの母?」と思うくらいぶっ飛んだ人です笑。
夏臣本人も思ってますが、こーれ自分の母親だったら相当ウザいわ笑。なぜ紹介しようと思ったのか笑。
それはさておき、ユイと夏臣の運命はおそらく前前前世あたりから決まっていました。と言うのも、2人は幼い頃に出会っていたのです…。
それはとある演奏会。その演奏会では、なんとユイの母の歌×夏臣の母のピアノのデュエット?が披露されました。
まだ小さかった夏臣とユイは演奏にめちゃくちゃ感動し、いつか2人でデュエット?をすることを誓っていたのでした…。
これぞ運命、ですね。告白シーンで登場した「この奇跡はきっと、偶然なんかじゃない」が再び登場。ユイは自らの未来を決めます。
この話は本当にうまいな〜と思いました(メタい)。
直前の母の話の中で気になる要素を散りばめておき、その後に回収する。こういうの本当好きです笑。
あとユイ&夏臣の母たちはとんでもない実力なんだ…カッコいい!
聖夜くらいは黒歴史並みにカッコつけようぜ。クリスマス編!
夏の終わりに付き合い始めた2人。時が過ぎるのは早いもので、クリスマスがやって来ます。
クリスマスの横浜は案の定カップルが多く、夏臣とユイもその仲間入りです笑。そして、ユイがとにかく可愛いです。夏臣も心の中で「可愛い」を連発する始末。
口が小さくて巨大なハンバーガーが食べられず、「口元にソースが付くのはしょうがない」→鼻の頭につける。の流れは笑いました笑。
一方の夏臣は結構カッコつけてますね〜、ユイのためにストリートピアノを弾き、夜景よりユイの方が綺麗だと言います。
カッコつけ過ぎくらいがちょうどいいんよ(後方腕組み)
ここで、2人がデートしたところを少しピックアップしてみます。聖地巡礼のために聖夜に行くのは…流石に悲しくなりそうです笑。
まずは桜木町から続く汽車道です。元々本物の線路が通っていた道で、今でも地面に埋まってます。
2人が乗った観覧車、コスモクロック21です。よこはまコスモワールドという遊園地の中にあり、その名の通り中心にデジタルクロックがあります。
また、上の画像の奥にあるビル群のさらに向こう側がさくら通りのはずです。さくら通りで夏臣がストリートピアノを弾きました!
ユイの誕生日にはサプライズパーティー!ふとした時に思い出すシリアス要素。
これは3年生になった後のことですが、夏臣と友人の慶&湊がユイの誕生日をサプライズで祝います!
ってか誕生日言ってなかったの?というのは当然の疑問でしょう。その理由はすぐに明かされます。
ユイがイギリスにいた頃は疎まれていたため、誕生日を祝われるはずもない。そのため”誕生日”というものを意識することがなかったのです…。
基本的に夏臣とユイがイチャつきまくっているこの作品ですが、ふとした時にシリアスな部分が表に出るのもポイントです!
そして、同じく過去を思い出すエピソードがお正月編、ユイの姉のソフィアが登場する回です!
年越しは夏臣とユイの2人で、そして初詣!
2人は新年早々初詣に行きます。隣駅の神社ということですが、どこでしょうか?
そこで姉のソフィアからかかって来た電話。
ソフィア「ユイはお正月って何か予定ある?」
ユイ「夏臣と一緒にゆっくり過ごす予定だよ」
ソフィア「特に予定ないのね」
という流れで(笑)、姉妹で着物のモデル撮影をすることになります。
ソフィア姉さん、いや義姉さん面白いなwww
そこで夏臣は、ソフィアが心に隠していた思いを知ることになります。
3巻越しで明かされる、ソフィアのユイへの思い。
世界を飛び回るモデルであるソフィア。彼女がそこまでになったのは、ユイがいたからでした。
ソフィアの支援によって日本に逃げて来たユイ。当然ながら、将来の夢なんてものはありません。
ソフィアは、将来的にはユイとモデル業をしようと考えていたのです…!
そのために自らの立場を築き、今に至る、というわけです。
そして現在。夏臣という存在によって復活したユイは新たな人生をスタートさせ、自らの夢をも見つけました。
ソフィア義姉さん、マジでいい人やな!心の内をユイに明かさないのもクール…
喜びや寂しさがあり、複雑な心境ではあると思いますが、本当にいい話だ…。
そして激動の1年間が過ぎ、、、3年生へ。
そして夏臣とユイの人生を変えた1年間が過ぎ、記念にユイは夏臣の部屋(隣なわけだけど)に泊まりに来ます。
一瞬おっと……?と思いましたが、決定的な事件は起きませんでした笑。
そして1年が経ったということは進級です。夏臣とユイだけでなく、今までに登場した面子は同じクラスになったようです、良かった!
夏臣、ユイ、慶、湊の進路。かっこいいわ…。
湊は1学年下ではありますが、4巻では全員が自分の進む道を決めることになります。
まず前提として書いておくのが、4人が通う高校はかなりの進学校(多分)です。
慶。大学には行かず、店を継ぐ。そして湊は。
こーれ、一発目からこれです。慶は母の再婚をきっかけに、高校を卒業したらすぐに店を継ぐことを決めます。
これ、本当にいいな。
現実の進学校だと”経済学部”とか”工学部”のような定番どころの学部へ行くのが96.5% (体感)、美大や栄養系のようなそれ以外の大学が3.5%(体感)です。
こういった選択は小説ならではだと思いますが、だからこそ爽快感ありますね本当。
そして湊も同じような感じです。慶の店でサックスを続けるということは規定事項なので…。
ちなみに慶と湊も付き合い始めました!
ユイも言っていますが、「はぁ、素敵ですねえ。」と言っておきます笑。
年下の湊の方が余裕あるし、からかう時に限って先輩って呼んでるのが面白いです。どっちが先輩かわからん笑。
ユイは児童福祉を希望、多分ピースの角度30°
ちょいちょい匂わせて来ましたが、ユイも将来の目標を決めました(湊には結婚?って感じでからかわれてましたが)。
見出しの通り「児童福祉」を希望しています。最初は保育園/幼稚園の先生、、、ってコト?と思いましたが、かなり異なるようです。
以下の記事が詳しいかと思いますので、興味のある方は是非読んでみてください!
そしてユイは大学へ、具体的には横浜国立大学の教育学部へ指定校推薦で合格します。
横国はゆきりぬさんやヨビノリさんのようなYouTuberのイメージが強いです。あ、部活の後輩も横国(しかも教育学部!)でした。
ちなみに学年でもトップクラスの学力らしいので、一般入試でどこの大学でも行けるはずです。
それでも横浜から出なかったのは………夏臣と離れたくない、ということなんでしょう、おそらくは。
夏臣もまた、自らの進みたい道を見つける!
そして夏臣です。ユイと結婚する以外になんと料理人を目指すことを決意します!
今までも夏臣の料理の腕前は散々語られて来ましたが、ついにそれを仕事にすることを決めたのです!
口で言うだけではありません。慶が店を継ぐ決意をした時、夏臣の料理を慶の店で出して大反響だったという一幕も。素人レベルじゃなかったんだ!
そして夏臣は隣の市の県立大に進学します。
栄養系の学科に行くとのことなので、多分ここです。慶のとこでわざわざ栄養系の名前を出したのはこれが理由です。
高校が進学校だからこそ、それに関係なく自分の道を決めるのはやっぱいいですね。
季節は巡り”隣のクーデレラ”はもういない。”合鍵”もない。
不穏な見出しですが、別れたわけではありません。無事大学に合格した2人(指定校とA判定連発なので落ちようもないですが…)は、いよいよ…
「俺たち、一緒に暮らさないか」
大学の入学式直前から、同棲を始めます!エピローグでは引っ越しのシーンが描かれますが、たまんねえなあ本当!
『隣のクーデレラを甘やかしたら、ウチの合鍵を渡すことになった』。隣どころか同居、合鍵どころか本鍵。タイトル回収の先に行くラストでした。
たまんねえなああああ本当!!
隣のクーデレラ4巻、感想まとめ
とにかく優しく、癒される『隣のクーデレラ』シリーズ。主人公とヒロインのいちゃつきも最高にてぇてぇって感じです!
リアリティーに関しては補足しておきます。
要は最高ってことです、はい。
ちなみに、作者の雪仁先生は次回作の執筆が決まっているようです。絶対読みます!
と言うわけで、今回はこの辺で終わろうと思います。今度シリーズのまとめ記事か、もしくは舞台(聖地)を予想した記事を書く予定です。
余韻に浸ろう………。