よう実2年生編の到達点、開幕
みなさんこんにちは。正直言うと2年生編後半のよう実は以前のダークな尖りがないなと感じていたひじきです。しかし、それも前回までです。
今回紹介していくのは『ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編12』です!
さて、今回は2年生編最後の特別試験です。
最初のカラー挿絵3つはそれぞれ、龍園、一之瀬、坂柳が綾小路と会話しているシーンで、もうこの時点でいつもと違う雰囲気を感じました。
綾小路は特別試験にも積極的に関わり、これまでにない活躍(と言っていいかは微妙ですが)を見せます。
そして、何よりも注目なのが坂柳と龍園の対決の行方です。
11巻のラストでは
坂柳と龍園の負けた方が退学する
というとんでもない賭けの内容が明らかになりました。
どちらも非常に人気のあるキャラですから、「本当に退学することはないんじゃない?」とも思っていましたが、果たしてその行方はどうなるのか?
よう実2年生編12巻、後半はネタバレ注意です!
あらすじとネタバレなしの感想
ついに始まる2年生の学年末試験。
今年もクラス別の直接対決となり、堀北クラスVS一之瀬クラス、坂柳クラスVS龍園クラスとなる。
昨年と同様に勝敗のキーパーソンとして出場する綾小路は、一之瀬とどう戦うのか。
そして、坂柳と龍園の対決の行方は、、、?
今回のポイントは大きく分けて2つで、
となります。
1年生編でも最後の特別試験でリーダーを勤めたことを思い出します。あの時は綾小路と坂柳のチェス対決が印象的でしたが、今回は1年生編よりさらに重要な回となります。
特に後半は手に汗握るという表現が正しい内容となり、各クラスのリーダーが如何に強いか、そして綾小路がその中でも圧倒的な存在かを再確認するような展開でした。
ここ最近の感想では「よう実らしさ」について触れてきましたが、12巻は間違いなく2年生編で一番よう実らしい話だったと思います。
単純に「面白い!」とは言えない衝撃的な展開の連続、次のページで何が起こっているか予想がつかない怒涛の展開。
このダークな雰囲気こそ、1年生の無人島編で衝撃を受けた、
「最後に俺が勝ってさえいれば、それでいい」
から始まった”よう実らしさ”なのかなと思います。
成長したリーダーたちの結末とは、そして今後どうなっていくのか……?
ここからはもう少し詳細な内容について触れていきますが、ぜひネタバレなしでまずは読んで欲しい、そんな巻でした!
変則人狼ゲーム・開幕
さて、今回の特別試験は人狼ゲーム的なものになります。2クラス混合で人狼をやるのですが、ロールを当てるのは各クラス3名のリーダーとなります。
リーダーはモニター越しに人狼の様子を観察し、生徒のロールを早く正確に見抜いていく、と言う感じです。
ロールの数が多く複雑なので、細かいルールについて実際に読んでもらうこととして、、、
重要なのがジョーカー的なロールである「背信者」です。
基本的に人狼をやる人たちとリーダーは会話できないのですが、背信者だけは特殊でリーダーとの会話次第では多額のポイントor退学という、超ハイリスクハイリターンのロールとなります。
リーダーと人狼参加者の会話が可能、そして退学の可能性。
これがどのように最終的な結果に影響するのかも非常に注目ですね。本当に、、、
綾小路参戦!
さて、背信者も重要ですが、今回最も重要なのはやはり3人のリーダーです。
3名のリーダーは先鋒・中将・大将に分かれた勝ち抜き方式で、当然ながら坂柳、龍園、一之瀬が大将になります。
しかし、堀北クラスの大将は今回、綾小路です。

キタキタキターーー!
ターニングポイントになり得る重要な特別試験において綾小路が本気を出す、この展開はよう実読者の多くが望んでいたのものではないでしょうか?
こういうテンションが上がる瞬間のためによう実を読んでいると言っても過言ではないです。
さらに、迎えた特別試験の当日。
流石に緊張気味の堀北に対して、
オレはそっと右手を伸ばし、堀北の左わき腹を思いきり掴む。
うわこれは流石にエモ過ぎるでしょ。よう実最初期のあのシーンの再現が、作中で約2年の時を経て行われています!
まさかよう実でこういう感動をすることになるとは思っていませんでした。
感動シーンランキングでは最上位レベルのワンシーンだったと思います。
まあ、12巻の結末が感動かどうかは別の話になるわけですが……。
試験前半:モブとは圧倒的な差がある各クラスのリーダーたち
そして始まった人狼試験。
対決するクラスのリーダー同士は同じ部屋から同じ議論を観察するため、リーダー同士の口撃が面白いところです。
先鋒→中将→大将の順に登場するルールなわけですが、やはり各クラスのリーダーたちには圧倒的な実力だということが分かります。
リーダーになれなかったものたちへ:葛城
葛城は元Aクラスなので、今回は元々自分がいたクラスと戦うわけですが…。
元クラスメイト相手に完全に観察眼と口撃で上回り、坂柳クラスのモブを寄せ付けません。
無事に坂柳を引きずり出すことに成功しますが、そこからが問題です。一瞬で坂柳に精神的優位に立たれ、ほぼノーダメージで倒されてしまう葛城。
ほぼ瞬殺されてしまった上、「葛城くんと龍園くんは相性いいですね(笑)」のような煽りまで入れられてしまいます。
このシーンは
おお! 葛城かっこええ! 強いやんやっぱり!
から、
いや坂柳強え、、、
に一瞬で切り替わったのがめちゃくちゃ印象的でした。
1年生編の出だしでは坂柳と張り合っていた葛城ですが、2人の間にはとんでもない差が存在していたわけです……
成長した堀北を吹き飛ばす、最強一之瀬
一方の堀北クラスVS一之瀬クラスについても、同様の展開となります。
堀北クラスの平田は残念ながら敗北してしまうのですが、その後は堀北が(相手の自滅もありますが)取り返し、大将の一之瀬を登場させます。
堀北の成長がよく分かりますし、個人的に堀北はヒロインたちの中でもトップクラスに好きなので応援したくなる……
なんて思っていましたが。
始まった一之瀬と堀北の対決。
繰り返しますがこれは人狼ゲームをモニター越しに見るものなので、何回も行われる議論を見て少しずつロールを当てていくものになっています。
しかし一之瀬は1ターン目からあたりを付け始め、確信を持ってロールを当てていきます。
そしてわずか数ターンで、モニターを見ることもやめ
「もう誰が優等生なのか、全部分かっちゃったから」

強すぎる!!
人間関係の強さに、天才的な洞察力。
さらに事実を陳列するだけで堀北に対してプレッシャーをかけられるメンタル面。
これがソシャゲなら、一之瀬接待コンテンツと言われて運営が叩かれているところです。
まずここまで読んだ時、「あ、これ綾小路も負けるわ」と思いました。
2年生編のラスト、これまで誰にも負けたことのない綾小路が初めて負ける、これはそういう物語だと。
そして、その後のシーンを読んで、「あ、これ綾小路勝ったわ」となりました。。。
一之瀬に完敗した堀北を優しく抱き寄せた(!?!?)綾小路は、
「後はオレに任せておけばいい。今回の特別試験で、おまえのクラスに負けをつけさせるつもりはない」
このシーンは堀北を抱き寄せる挿絵とガチの表情で試験会場に入る挿絵が連続して描かれており、今までにないクライマックスのような雰囲気を感じました。
綾小路の挿絵、久しぶりにかっこいいと思ったな……
ようこそ実力至上主義の教室へ
ここからのわずか100ページ?くらいの中に、僕の思う『ようこそ実力至上主義の教室へ』が全て詰まっていました。
ヴィランVSダークヒロイン
まずは堀北からバトンを受け取った綾小路と一之瀬です。
綾小路はまず、ジョーカー的なロールである「背信者」をお互い消費しようと提案します。
一之瀬が変化を遂げているとは言え、誰かが退学することは望んでいません。
この提案を受け入れた一之瀬。
ここから、よう実の冷酷な部分が始まってしまいます。。。
突然の罠と退学者
「背信者」の仕組みは結構複雑なのですが、重要なポイントは
というところです。
一発退学のリスクは大きいものの、リーダーと背信者は特例として直接会話できるため、このような状況になることはないはずでした。
そう、この瞬間までは、、、
綾小路が背信者に指定したのは前園という女子生徒。
綾小路は前園を疑ってはいないと言い、背信者じゃないと言うように勧めます。そしてその直後、
「前園はクラスの背信者だと確信し、断定します」

は???
キタキタキタ、理解が追いつかないこの感じ。
前園はAクラスの橋本の彼女であり、堀北クラス内部の情報を流していました。
前園が嘘をついて綾小路がそれを看破したため前園は退学。
当然この学校に救済措置があるわけもなく、まじでこの一瞬で退学して行きました。
これで欠けたクラスメイトは山内、愛里に続いて3人目、その全員が綾小路によって退学になったと言っても過言ではありません。
しかも今回は避けられる退学ですからね。
綾小路と前園が話し始めた瞬間から「あっ」とは思いましたが、そこへ至るまでは完全に意識外でした。
綾小路と一之瀬の対決のはずだったのに、いつの間にか前園が退学してるんだから、意味が分かりません。
このヒリつきこそ、読者がよう実に対して求めていたものかもしれませんが……
突然の退学者に驚きを隠せない状況ですが、本当の問題はここからです。
綾小路と一之瀬
前園を消し、一之瀬の部屋に戻った綾小路。
ここで質問です。
みなさんは1年生編の3学期、一之瀬の万引きについての暴露が行われ、その他の人に対しても同様の嫌がらせがあったことを覚えているでしょうか?
事件自体は覚えているかもしれませんが、問題はその犯人です。
当時は嫌がらせが坂柳クラス以外に行われていたため、なんか坂柳が犯人的な感じでした。でもおかしいんですよね、そんな単純なはずないですし。
その謎が、ついに明かされます。
流れから明らかですが、この暴露を行ったのは綾小路でした。。。
やばい、やばすぎです。
綾小路が単なる生徒ではないと知っている一之瀬ですが、ここまで終わっている人物だとは思っていません。
大きなショックを受けた一之瀬はもちろん集中できず、そのまま特別試験は堀北クラスの勝利となります……。
いやいやいや、この怒涛の展開は流石に想像もしませんでした。

あまりにも最悪の展開すぎるだろこれは。
修学旅行の後、綾小路への想いによって大きく成長した一之瀬ですが、それもここまでなのでしょうか?
綾小路がクラスメイトを退学にさせた時点で十分衝撃展開でしたが、1年前の事件の種明かしも加わり、よう実の中でもトップクラスのエピソードでした。
トップクラスに”面白い”とは言えないのが難しいところですが……。
そして、ここまでならトップクラスだったのですが。
ここから先の展開があるからこそ、よう実史上最も印象に残り、最も衝撃を受けることとなります。
ダークヒーローVSヒロイン
一方その頃。
龍園クラスと坂柳クラスの対決も佳境に入っています。
お互い、「ダークヒーロー/ヒロインと勘違いしているんじゃないか」と言い合う2人。
いやいやいや、勘違いじゃないよ。
綾小路はヴィラン、一之瀬がダークヒロイン、堀北がヒーロー、そして龍園がダークヒーローで坂柳がヒロインだよ。
敗北した方が退学するというとんでもない賭けをしている2人。
これまでの退学者はぶっちゃけ重要人物とは言えない部分もありました。
一番の重要人物が愛里かな?
でも龍園や坂柳が退学になるのはわけが違います。
まじで2人とも生き残って欲しいところですが、、、?
坂柳と龍園
そして始まる龍園と坂柳の直接対決。
喧嘩の強さが印象的な龍園ですが、決して脳筋ではありません。”切り札である背信者を使うことなく”、天才の坂柳と渡り合います。
裏工作が得意な龍園ですが、今回ばかりは本気で試験に挑んでおり、素直にかっこいいと思ってしまいます。
堀北クラスと一之瀬クラスの対決は、
だったため、正直あんまり人狼のルールに基づいた戦いではありませんでした。
しかし、龍園と坂柳の対決は全く違います。
坂柳にも迫るほどの観察眼、人狼のグループ分けなど、龍園が本当に強い。
頭脳バトルで坂柳が強いのは当たり前のように思いますが、その坂柳に対して互角の戦いをできるのは龍園しかいない、そう感じました!
が、そんな龍園でも坂柳を超えることは容易ではありません。
絶体絶命の状況に追い込まれ、坂柳の実力を実感した龍園は素直に負けを認め、
「この勝負……俺の負けだ」
退学を賭けた戦い、その結末はやはり坂柳の勝利によって幕を閉じることとなります……
綾小路と坂柳
と思いましたか???
龍園が背信者を温存していた理由、それは綾小路から坂柳への伝言でした。
龍園が負けるような自体になった際には、坂柳クラスの橋本を通じて綾小路から坂柳への伝言を伝えてくれ、というもの。
そしてここからが、よう実2年生編のフィナーレとなります。
天才の坂柳にしか伝わらない”伝言”。
伝言に気付いた坂柳は自滅を選択するというまさかの行動を取り、2年生編ラストの特別試験は龍園の大逆転勝利という意味不明なラストを迎えることとなります……。
流石にこの結末は全く予測していませんでした。
12巻では試験終了までが描かれていましたが、本当に坂柳は退学してしまうのか???

頼む、賭けとか全部なしにしてくれて大丈夫だから!
坂柳の友人であった神室の退学以降、それまでの冷徹な雰囲気から少しずつ変わり始めていた坂柳だったので、ここで退場は流石に嫌すぎです。
しかし、かと言って今回の様子を見ると龍園もやっぱりいいキャラなんですよね。
今回の試験では坂柳と正々堂々戦い、頭脳戦で坂柳と渡り合っていました。
そうそう、これが龍園のいいところなんですよね。
喧嘩強いのは確かですが、決してただの脳筋ではない感じ。
ダークヒーローとヒロイン、どちらも最高のキャラクターなんだよ……
よう実2年生編12巻・感想まとめ
さて、本当に今回は劇的な回で、2年生編のラストを飾るのにふさわしかったと思います。
終わってみれば、試験の結果が全て綾小路の思惑通りに行ったという恐ろしい展開ですよ……
残酷な結末、最後まで結果が分からない頭脳戦、綾小路本人が試験の表でも裏でも活躍する展開、よう実の様々な面を集めたようなすごい巻だったことは間違いないでしょう。
果たして坂柳は本当に退学してしまうのか、そして完全に綾小路に心を折られてしまった一之瀬はどうなってしまうのか……
次回、2年生編のラストを飾る12.5巻でお会いしましょう!


