長きに渡った第三章、ついに完結!だが、、、?
怠惰との決着……デス!
結局前回のラストシーンでスバルは死んでしまいましたが、死に戻りする場所が変わっていたお陰で、魔女教との戦いに向けたスバルの演説シーンからの再会となります。せっかく精神体のペテルギウス以外は倒したのにーーー。
頭を使うスバル。もう無知無能・無力無謀じゃない
一見すると振り出しに戻ったようですが、白紙の親書問題に行商人に紛れた魔女教徒、そしてペテルギウスが手下やスバルに憑依する存在であることなど多くのことが明らかになっています。
スバルは6巻までが嘘のように事前の準備を入念に行い、ラムと戦うこともなく行商人に混じった魔女教徒を拘束することに成功、エミリアの説得もヴィルヘルムなどのお陰で大成功を収めます。
ペテルギウスを倒す策は…
そして問題はペテルギウスとの決着についてですが、五感をユリウスとスバルが共有することによって見えざる手に対処するシーンは非常にかっこよかったです!
(これは語尾をデス!に変えるのが無粋なほどだったので是非読んでいただきたいところ。)
そして最大の問題はスバルへの憑依にどう対処するかです。これには素直にすごいなと思いました。
ずばり、スバルが死に戻りについて人に言おうとすると現れる凍った世界と(恐らく)嫉妬の魔女が鍵でした。
ペテルギウスの憑依は防がず、スバルが微かに取り戻した自我によって消耗したペテルギウスを同じ世界に連れ込み、心臓を掴まれる苦痛を味合わせるという、捨身作戦です。
結果的にペテルギウスに決定的なダメージを与えることに成功し、ようやくここまでの戦いに決着が付きます。ペテルギウスの正体が精霊だったことと、結局魔女に愛されていなかったのには結構驚きました。
好きだよ、エミリア
そしてペテルギウスを撃破したはいいものの、なんとエミリアの竜車にトラップが仕掛けられていることが判明!
最後の一仕事
行商人オットーと共にエミリアたちを追いかけるスバルでしたが、ここでペテルギウスが復活…。復活というより完全に死んでいなかっただけですが、まさに命の最後の一滴を振り絞るようにスバルを追いかけてきます。本当にしつこ過ぎるだろこいつ!
最後の最後のトドメをスバルが刺したところで(流石にもう出てこないよね?)エミリアと対面!
告白はSimple is best. 長かった一連の物語はまさにこの瞬間のためだったと考えると、かなり感慨深いものがありますね。ここまで何度も死に戻りを繰り返し、エミリア自身、全ての世界で死を迎えていたでしょう。
待ち望んだ時がようやく実現しました…!
でもまあ、正直ここまでは想定の範囲内というか、ペテルギウスを倒してエミリアと仲直り、というのはメタ的に考えてしまえば容易に予想できるストーリーでした。(冷めること言ってすいません)
そう、ここまでは。
レムって、誰のこと?
竜車の中でスバルはレムの話をし始めます。もうちょっと後でもいいんじゃない?と思いましたが、レムが第二夫人になれるかの重要な場面ですしね。
そうしてレムのことを打ち明けるスバルでしたが、エミリアは怒ったり悲しんだり呆れたりせず、
「ーーーレムって、誰のこと?」
うわあああああ、前回の懸念、今回の姉様呼びに対するラムの不可解な顔、かなり嫌な予感はあったけれど……、現実のものとなってしまいました。
断章 ナツキ・レム
そして次のページから突然始まる「断章 ナツキ・レム」こちらはスバルが覚醒した6巻のラストシーンにおいて、レムが逃避行を選んでいた場合のifストーリーです。
その運命の日からちょうど8年後、2人の間にはなかなかの年頃の息子(リゲル)とまだ赤ちゃんの娘(スピカ)がいます。リゲルは冬にお馴染みのオリオン座の中の1つらしいですね。星座の左上部分を構成する赤い星の名前をつけなくて良かったです。誰とは言わないけど名前がほぼ一緒デスからね。
読者を悲しみに突き落とした直後の救済なのか、2人のいちゃつきが半端ないですね。「レムの胸を独占するのは夜まで待ってくださいね」とか「俺の嫁、超可愛い」とか!
子どもと近所の人の前なんですが…。確かにロングのレムも可愛いけどね!
既にだいぶいちゃついてるのに「外だと人目が気になって、思う存分イチャイチャできねぇし」とか「今はレム、久しぶりに全力全開でイチャイチャしたい気分です」とか!
ロズワールとラムを見て生々しいからやっぱり今のなし、とか言っていたスバルくんはブーメランですねえ。
いちゃつきつつも当時のことを回想する場面があり、シリアス面も忘れてはいません。もうこれは泣けてきますよ。
本当に、ここまで読んできた方なら誰でも号泣必至です。
そしてifストーリーが終わった後は、レムに関する記憶がスバル以外から失われた理由が明かされます。
新たな大罪司教たち
「魔女教大罪司教『強欲』/『暴食』担当ーーー」白鯨は『暴食』の大罪司教が使役していたモンスターだったようで、霧と同様の効果が発揮されてしまったというわけです。
ペテルギウス・ロマネコンティの印象が強すぎて2人は名前すら忘れましたが、ペテルギウスとはまた別の狂気と強さをまとっています。『強欲』には攻撃が通用しなさそうですし…
レムは他人の記憶から失われて昏睡状態に陥ってしまいます。ベッドに横たわるレムを見てスバルは自殺しますが、まさかの数分前に戻っただけ。この運命を変えることはもはや出来ません。
そして、レム以外の主要登場人物ではクルシュ自身が記憶を失ってしまいました。
幸い昏睡状態に陥ることはなく、魂の気高さは以前と同様のようです。DNAだね。
レムを助けるという目的、銀髪のハーフエルフというエミリアの特徴、完全に魔女教とはこれからも戦っていくことになりそうです。
『怠惰』を倒したと言ってもまだたった1人だけ。スバルとエミリアの最も新しい英雄譚は始まったばかりです。
スバル死亡回数 1
累計 12