よう実史上最も残酷にして、最も綾小路の本質に近付くような特別試験、「満場一致特別試験」!
みなさん、こんにちは。今回紹介していくのは『ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編5』です!
紹介文には「最も残酷」のようなことが書かれていましたが、確かにこれは山内事件を超えて来ましたね…!
最初は文化祭の話から始まって緩い雰囲気ですが、徐々にシリアスになって来て、最後の方は心拍数が上がる鳥肌展開でした!
「満場一致試験」というよく分からん名前ですが、これはトラウマになります…。
茶柱先生の独白から始まる今回。一之瀬クラスの担任、星之宮先生との間にある因縁とも関係しているようですが…。
あいかわらず、ネタバレ注意のトンデモ展開となっています!
高校で初の文化祭が開催決定
まずは今後に繋がる話、具体的には2年生編の7巻で語られるであろう話からです。
高度育成高校で初の文化祭が決定しましたーー!いや〜青春ですね!
、、、まあそんな明るい話ではないですが。
特別試験の1つであり、外部の人が来るということは綾小路のピンチでもあります。
企画としてはメイド喫茶になりそうです。ここら辺はラブコメとかの王道っぽくて、メインストーリーとのギャップがすごいですよね笑。
堀北に頼まれてメイド喫茶店長(仮)に就任した綾小路は、これから色々と頭を悩ませそうですが…笑。
まあまずは体育祭、そして今回の本題である「満場一致特別試験」ですね。
突然始まる「満場一致試験」
ある日突然、明日試験を実施すると言われる生徒たち。ルールは単純で、お題に対して匿名で投票を行い、クラスで答えを統一するというもの。1つのお題に対して投票を何回でも行うことができ、もちろん相談も可能です。
綾小路の布石と考え
多くの生徒はあまり深く考えていませんが、綾小路は堀北と平田、恵と協力して布石を打っておくようです。
平田&恵とは咳払いなどの合図を決めており、テンションが上がります!
他にも「強引な手段に出る」可能性も示唆しており、どうもザワザワしますね。
一方の櫛田は八神と相談し、機会があったら綾小路と堀北を退学にさせようと画策します。
ところで八神はホワイトルーム生だったので「櫛田と同じ中学というのは嘘」で、初対面の時にアドリブで話を合わせたようです。まじか、凄すぎ…。
嫌な予感が半端ないですね。ざわざわ、ざわざわ。
そして次の日、全部で5問の制限時間は5時間。試験スタートです!
退学がかかった第5問
2問目はよう実らしくない、脱力するような展開でしたが、これら全てを1時間程度でクリアしていく綾小路たちのクラス。
残り1問で残り時間は4時間という楽勝ムードの中、最後の出題は…。
「クラスメイトが1人退学になる代わりに、クラスポイント100を得る。
(賛成が満場一致になった場合、退学になる生徒の特定、及び投票を行う)」
ついに、残り1つとなって「退学」の2文字が現れました。まずは周囲と相談しない投票タイム。
結果は高円寺と、見えない1人が「賛成」に入れる結果となります。
高円寺は堀北が上手く交渉して妥協を引き出すことができますが、その後何回か投票を繰り返しても変わらない賛成票。まあ入れてるのは彼女な訳ですが、ここからどうなるのか…。
ここで茶柱先生は、「自分も同じ試験を受けた」ことと、「後悔しない道を模索しろ」ということを伝えます。さあ後半だ…。
神崎と一之瀬の対峙
ここで一之瀬クラスに場面が切り替わります。
一之瀬の腰巾着を止める決意をした神崎は、最後の選択肢で1人だけ「賛成」に投票します。
今のままじゃAクラスに上がることはできないと言う神崎は、盲目的な現状を変えようとしているのです!
何回かの投票を終えた後、膠着状態の中で星之宮先生も昔話を始めます。
一之瀬と星之宮先生は相性が良さそうに見えて、正反対だよな。
最終的には神崎が折れて「反対」で満場一致となります。まあそうだよな、という空気の中、神崎は「絶対にAクラスには到達できない」と確信してしまいます。
ここ最近は神崎が動く様子がよく描かれていましたが、ついに行動を起こしましたね。
あまり考察は見ない派ですが、神崎が元ホワイトルーム生、という噂もあったようですね。
今回の雰囲気だと違うのか?という気もしますが、ホワイトルームを去った後に人間性を獲得した可能性もあるのかな?
※ちなみに一之瀬の視点で語られるシーンはありませんでした。
震えるほどの、龍園とクラスメイトたちの駆け引き
そして龍園たちですね。初期はド底辺という印象しかなかった龍園ですが、随分変わりましたね…。相変わらずの独裁ぶりで修学旅行以外の問題は最速でクリアして行きましたが。
旅行は適当に話し合わせたみたいですね…笑。
退学のかかった最終問題へ。
そして最後の「退学か100ポイントか」問題。ここまでは龍園の指示通りに動いていたクラスですが、今回の龍園は指図せずに自分で考えろと言います。
数回の投票後、龍園自身は「賛成」に入れたと言います。
まあここはイメージ通りなのですが、「反対」が多いからこの問題は「反対」でまとめると言います。
民主主義+独裁といった感じで、龍園の心境が気になりますね…。
しかし、問題はその後です。それまでは龍園の言うことに従って来たクラスから、複数名が「賛成」に入れる事態となります。
さらに複数回黙って投票を続け、ついに龍園が反逆者に、正々堂々名乗り出ろと言います。
そして出て来たのは、前回葛城と言い争っていた時任(ときとう)です。時任は龍園を退学にさせると言い、さらに龍園は退学を賭けた1対1の勝負を受けると言います。
龍園の変化と葛城の確信
危うく時任が消えるところでしたが、葛城の言葉でチャンスを与えることに。
危うく時任が消えるところでしたが、葛城の言葉でチャンスを与えることに。
あれ、ミスタイプ?
ミスタイプではなく(笑)、退学秒読みの状況を2度とも葛城が救ったのです。
そもそも龍園に反抗していたはずの5人のうち4人は龍園の指示で入れていただけ、本気で反抗していたのは時任1人だったのです!
これは驚きました!
でももっと驚いたのは、2回に渡る救済を龍園が受け入れたこと、退学者を出さなかったことですね。
葛城に言われたというだけでなく、最初から情けを掛けていたという面もあります。
超強力なリーダーシップがあり身体能力も頭脳も優れている龍園は、精神面でも徐々に変化しているようです。
神崎とは反対に、このクラスならAクラスに上がれると考え始める葛城。これからが楽しみですね…!
個人的に龍園×葛城のコンビは男性キャラの中でトップクラスに好きですね。2人をセットにして考えれば普通に綾小路を超えるくらいです!
坂柳の圧倒的な強さ
そして坂柳たちです。葛城派がいなくなった状況下で、坂柳は退学者を出さないことを選択します。そしてあっさりと終わる特別試験。
やはり坂柳は半端ないですね、、、この牙城を崩せる日は来るのか?と疑問に思ってしまいます。
堀北&綾小路 VS 櫛田
そして最後、綾小路たちです。その後も匿名Kによる投票のせいで「賛成」一票はなくなりません。
Kに意味はありませんよ?ええ。決してイニシャルとかではありません。
そして残り2時間となった時、綾小路は「賛成」へと投票します。増えた「賛成」に衝撃が走るクラスでしたが、そこからの2回で「賛成」が続々と増えてしまいます。
平田と堀北が説得する中、綾小路は自ら名乗り出て、「ずっと賛成に入れている人に心当たりがあること」を言い、「そいつを裁くこと」を提案します。
その後も少々揉めたものの、ついに「賛成」に入れ続けていた人を暴く時が来て…
「——櫛田。お前だ。」
来たああああああああああ!!!
その後も少々揉めたものの(2回目)、冷静に中学の話をする綾小路。
そして、櫛田に譲渡していたプライベートポイントの件も持ち出します。
証拠が残っていそうな話題には流石の櫛田も抵抗できず、クラスメイトからの不審を買います。
そしてついに櫛田は本性を現し、綾小路に掴みかかります!
星之宮先生の話の中で胸倉を掴み合う事態になったという話が登場し、生徒たちは呆れていましたが…。
綾小路の胸倉掴まれちゃってるよ!笑。
冒頭のカラー絵にもこのシーンは描かれていますが、あくまで客観的に話を進める綾小路。
そして事ここに至れば、櫛田のやることは中学時代と同じですね。有る事無い事言いふらし、クラスクラッシャーになります。
これで、櫛田は退学だ!!
これぞよう実、鳥肌が立ちまくるクライマックス
ついに櫛田がいなくなるとウッキウキで読み進めると…。
堀北は櫛田を退学にはさせないと言い出します。理由は櫛田のポテンシャルを評価しているから。高円寺のような考え方ではありますが…。
そしてそれを受け入れた綾小路は、処刑の宣告を(堀北にやらせるのではなく)自らが行います。
客観的なOAAの数値によって「佐倉愛理だ」と言ったのです。
当然激昂する波瑠加ですが、今まで基本的には日陰者だったはずの綾小路が繰り返し主張、最終的に愛理本人からの説得によって愛理の退学が確定してしまいます…。
最後の愛理の晴れやかな表情(挿絵あり)と、直後の涙が半端ないですね。長編シリーズ最終巻を読んだ時のような、ずっしりとした感覚があります。
このシーン以外も今回の挿絵は重厚なものばかりでしたが、どれも神絵でした!特に平田と恵が真剣な顔をしているシーンがめちゃくちゃかっこよかった…。
ついこの間まで当たり前にいた人がいなくなる。
今の波瑠加の心情は推して知るべし、といった感じですね。ここからどうなって行くのか…。
茶柱先生の告白
たった1冊なのに強烈な密度の2年生編5巻でした。最後は茶柱先生と綾小路で終わります。
茶柱先生には当時付き合ったばかりの恋人がいたらしく、2人で互いを守って、最終的にタイムアップとなりAクラス争いから脱落してしまったのです。
星之宮先生の執拗な言葉も、これを踏まえてのことだったようですね。
今回の試験を乗り越え、茶柱先生もまた、前へと進んだようです!
こうして終わりを迎えた「満場一致特別試験」。とんでもない結果となりましたが、改めてこの作品の容赦の無さと、それも含めた魅力を感じました。
とうとうアニメがまた作られることが決定したよう実は、区切りがほとんどないと言うことに気付かされますね。次々に見どころが登場するため、全てをアニメ化して欲しい気持ちでいっぱいです。
それではまた、2年生編6巻で!